令和4年1月15日開催分

第7回 臨床免疫化学検査部門研修会は、お二人の講師をお招きして開催しました。

テーマ:電解質について理解を深めよう
① 今さら聞けない電解質測定の基礎と応用
  株式会社エイアンドティー 牧野 麻衣 先生
② 電解質について
  地方独立行政法人 公立甲賀病院 齊藤 健太 技師

 牧野氏には電解質の基礎やイオン選択性電極(ISE)の原理、電解質測定のピットフォールについて基礎を中心にわかりやすく解説していただきました。電解質は測定法の特性上どうしても妨害イオンの干渉を受けてしまうこと、Cl電極は特に干渉を受けやすくハロゲン以外にも多くの陰イオンが正誤差の原因となりうることなど、電解質測定の注意点をあらためて認識することができました。
 齊藤技師には、電解質の基礎や検体の管理に加えて、リフィーディング症候群やHHSなどNSTと関連のある電解質異常について、電解質異常を呈する内分泌疾患として原発性アルドステロン症とそのスクリーニング検査であるレニン・アルドステロン測定についてお話いただきました。齊藤技師のご施設では今年からレニンとアルドステロンの院内測定を始められたということで、院内化によって患者にどのようなメリットがあるのかを解説していただき、とても勉強になりました。

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報告者:一瀬 亮介(市立大津市民病院)

2022年01月16日