令和4年11月26日開催分
第6回 臨床免疫化学検査部門研修会は、3名の講師をお招きして開催しました。
① 滋賀県における肝炎対策について
滋賀県 健康医療福祉部 感染症対策課 感染情報企画係 塚本 ゆい 先生
② 患者さんを確実に治療へ導くために ~HCV抗体検査結果伝達漏れ防止策~
アッヴィ合同会社 肝炎・オンコロジー事業本部 山﨑 貴史 先生
③ 肝炎医療コーディネーターの活動事例
宝塚市立病院 医療技術部 臨床検査室技師長 中筋 幸司 先生
塚本先生には、タイトルの通り滋賀県における肝炎対策についてお話いただきました。また、肝炎医療コーディネーターの概要についてもご説明いただき、今後の養成研修会の予定などもご紹介いただきました。
山﨑先生には、HCVを含むウイルス性肝炎について簡単にご説明いただいた上で、C型肝炎治療の変遷によりかなり高い確率でウイルスを排除することが可能となった今、HCV撲滅に向けて各職種の院内連携の重要性についてお話いただきました。院内連携を行うにあたり、私たち臨床検査技師がどの様に貢献できるかについてもご提案いただきました。
中筋先生は、肝炎医療コーディネーターとして院内でご活躍されておられ、ご施設での取り組みについて詳細にお話いただきました。また、兵庫県内の医療機関に所属しておられる肝炎医療コーディネーター間で活動内容や情報共有をする場としてHyogo Co-Co Meetingを開催しておられる事についてもご紹介いただきました。
各先生ともにわかりやすくお話いただきとても勉強になりました。また、前述した通り、HCVは治療薬の進歩により高い確率で排除することが可能となっています。検査データを取り扱う臨床検査技師としてHCV陽性患者さんを確実に治療に導くことの重要性を改めて認識しました。また、私たち臨床検査技師も単に検査データを登録するのみではなく、院内連携の一員としてしっかりと役割を果たせるような取り組みをしていかなければならないと感じました。
今回、研修会を聴講いただいた皆さんにも是非、肝炎医療コーディネーターの取得を目指していただき、今後院内で更なるご活躍されることを願っております。
報告者:松田 哲明(大津赤十字病院)