令和4年10月15日開催分

第4回 臨床免疫化学検査部門研修会は、お二人の講師をお招きして開催しました。

① 検査センターにおける免疫化学検査 ~業務と精度管理~    株式会社メディック 谷 和也 技師
② 検査センターにおける免疫化学検査 ~再検方法と顧客対応例~ 株式会社メディック 谷 和也 技師
③ 臨床化学検査の変遷 ~私の検査技師人生40年を振り返って~  株式会社ビー・エム・エル  椿野 悦子 技師


 谷技師には、会社の紹介や業務の流れに始まり、外部および内部精度管理、再検方法や異常反応や特徴的な症例などの顧客対応例についてお話頂きました。ISO15189やCAPなど多くの第三者認定・認証を取得されている企業であり、精度管理については特に重視されていることがわかりました。内部精度管理では系列検査所間での定期的なクロスチェックやヒストグラムを用いた患者測定値群の偏りの管理など特徴的な手法をわかりやすく解説して頂けたので、病院検査技師にとっても日常の精度管理の一助になる内容であったと感じました。
 椿野技師には、臨床化学検査方法の変遷を中心に40年間の検査技師人生の中での出来事をお話頂きました。臨床化学検査は自動化、標準化、微量化、迅速化とこの数十年でとてつもない進化を遂げていることがわかりました。また、滋臨技の精度管理事業においてのASTを例にCVの経年的変化を提示されて、改めて現在の標準化された臨床化学検査は、先人たちの弛まぬ努力の結果であることを再認識しました。最後にはタスク・シフト/シェアの推進についてのお話もあり、私たち免疫化学検査技師のこれからを考えるよい機会となりました。

報告者:一瀬 亮介(市立大津市民病院)

2022年10月31日